まちの軒下

応募対象の概要

公園の多くには、着座行為を促す家具や空間が用意されている。着座者一人一人の行為は休憩や食事、友人との会話など様々である。このように、様々な人が利用する公園内において、そのまちの小さなシンボルとなるような、多様な行為に対応できる可変性を持った着座空間を提案する。

フェーズフリーな性質の概要およびアピールポイント

軒下空間は、夕立時の避難場所となったり直射日光から私たちを守ってくれる。それに加え、内部を可変性とすることで、寝転びたい時や複数人での利用への対応ができたり、子どもの遊び場の障害物として機能したりと幅広い活用が可能となる。このように、日常的な利用から多くの人たちに「可変性」であるということを認識させる。まちのシンボルである公園を避難場所とすることで災害時には多くの人を座らせたり、負傷者を一時的に寝かすことができる。公園という場所を選んだのも、緑が人間に与える心理的な効果が理由であり、人々を落ち着かせる狙いがある。また、緊急時にはカーテンを利用することで冷気や風から利用者たちを守る。
日常時 日常時
可変性とすることで、一人の利用はもちろん、お花見やピクニックなど、大勢での利用を可能とする。様々なシーンに対応することでまちにとって豊かな場所となる。また、この空間は住民たちで作ることを想定している。小さな場所ではあるが、自分たちで作ることで、特別な場所として認知して大きな存在となる。
非常時 非常時
まちのシンボルという認識があるこの場所を災害時の避難場所とすることで、そこには顔馴染みが集まりお互いの無事の確認や行方不明者の早期発見をすることができる。また、日頃から軒下空間の可変を利用することで、災害時にもスムーズに着座空間の拡張を行うことができる。