コープ共済プラザ

応募対象の概要

日本生活協同組合が所有するテナント型オフィスビル。2011年に依頼を受け、震災の教訓の反映と環境配慮の徹底を求められた。緑化バルコニーは日射負荷を抑えつつ街に四季の変化をもたらし、ヒートアイランドを抑制する。太陽熱冷暖房システムや躯体輻射空調、デシカント外調機等の採用により、約50%のCO₂削減を達成。

フェーズフリーな性質の概要およびアピールポイント

東日本大震災当時、東京でもたくさん天井が落ち、空調、照明を抑えた生活となり、窓が開かないオフィスが問題になった。コープ共済プラザはこうした教訓をもとに設計した都心のテナント型オフィスビル。逆スラブ構法により、火災時に安全で日常は緑が楽しめる緑化避難バルコニーや、大地震時に落ちるものがない天井スラブ輻射空調と床空調の組み合わせを実現。これは通常の対流式空調より快適かつ省エネで、床下は防災備品収納になっている。1階のピロティは明治神宮からの涼風を街に通し、緑化バルコニーとともにヒートアイランド現象を抑制しており、災害時は帰宅困難者の受け入れを想定。震災対策トイレや飲み水も用意されている。
日常時 日常時
緑化バルコニーは日射負荷を抑制し、植物の蒸散効果により快適な窓辺をつくる。自然換気も自由にでき、花の香りが漂うオフィスになった。コロナ禍でも安心。天井輻射&床しみ出し空調は洞窟のような温度環境をつくり、快適かつ省エネ。カーペットを穴ありか穴なしを選択することで自分で環境をつくることができる。
非常時 非常時
緑化バルコニーは火災時に安全な待機場所になり、避難階段に通じているため法規以上に安全な計画。天井輻射&床しみ出し空調は天井機器も吊り天井もなく地震時でも安心して働くことができ、床下は防災備蓄の空間にもなっている。オフィス空間にむき出しの躯体が蓄熱体になるため、被災時でも快適に待機することができる。